伝説のおばんざいや復活

遊食ばんげ 店主   挨拶

私は20代後半、一人暮らしをしていた頃に忙しさの余り食事がおろそかになった経験から、

働く女性が一人でも気軽に入れて、ちゃんと晩ご飯が食べられるお店
があればいいと「遊食ばんげ」をオープンしました。

ばんげの意味は晩ごはん。夕食は一日の心を収める食事です。
奇をてらわず、自然に呼吸するように体にスーッとなじむ
優しいお料理を心がけてきました。
お店のお客様は仕事帰りのOLさん、70才を過ぎても現役バリバリの弁護士さん、
単身赴任のお父さん、絵描きさんから酒屋のおやじさんまで多種多様。
皆さんきっちりご飯を食べる。帰り際には明日の朝のおにぎり握って~という具合でした。

遊食ばんげはカウンター商売。手元で葱を刻みながらお客さんの体調を話の中から察して、お料理をお薦めしました。
ハァーとため息をついて席に着かれたなら、柚子の香りのきいた酢の物。
落ち込んでいる人には、ほんのりした甘さがじゅわーと口の中に広がる高野豆腐の煮もの。
寒さで震えて入って来られたら葱をてんこ盛りした粕汁を先にお出ししました。豪華ではない普通の一品ですが
「あぁー美味しい」を聞く事が出来ました。

出産を期にお店を閉店し、今まで感じてきた食と体の関係をひも解く為に薬膳の道に進みました。
ストレスを感じると肝に影響し、肝の欲しがる味は「酸味」であったり、思い悩むという感情は消化機能を弱わせ「甘味」を
求める。 食材には体を温めたり冷やしたりする効果があるなど、私が知りたかった事が中医薬膳理論の中に
詰め込まれていました。

遊食ばんげでは、薬膳学の学びの中から、一言添えてお料理をお出ししたいと思います。 
今日も私と笑顔の素敵なあきさんが皆さまをお迎え致します。遊食ばんげを宜しくお願い致します。

ばんげ店主 黒川 眞妃子

遊食ばんげStory登場人物

【遊食ばんげ】

【素敵な常連さんたち】