陰虚(いんきょ)体質
【陰虚】
中医学のルールである陰陽学では「陽」は機能を表し「陰」は実体を表すとされています。
「気」(みえないもの)→陽に属する
「血」「水(津液)」(みえるもの)→陰に属する
と言われ、
人体は「陰」と「陽」からなり、本来「陰」と「陽」は変化しながら両者間でバランスをとっているのですが、何らかの原因で「陰」が不足し相対的に「陽」が過剰になっている状態を【陰虚(いんきょ)】と言います。
<症状> |
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・体が痩せる ・ほてり、微熱がある ・肌がカサカサする ・めまい、耳鳴りがする ・足腰がだるい ・口や喉が渇いて、冷たいものを欲しがる ・手のひらと足の裏がほてる ・頬が赤くなる ・寝汗をかく‥etc |
<原因> |
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・加齢 ・過労、睡眠不足 ・ストレス ・栄養不足、不摂生な生活 ・性生活の乱れ etc |
食べても太らない人や異常に痩せた方にこの「陰虚体質」が多く見られます。
「陰」は加齢と共に不足しやすくなります。体に必要な潤いが足りず、ありとあらゆる部分に乾燥症状がでてきます。特に更年期は「陰虚」に傾きやすく、のぼせ、ほてりなどの症状があらわれるようになります。
閉経前後の10年は陰虚体質になりやすい時期ですので、特に注意しましょう。
「津液」は「血」と同様に、陰の時間である「夜間」に睡眠をとることで作られるとされていますので、遅くとも12時までには就寝するよう心掛けましょう。
薬膳ワンポイント
<食べ方>
瑞々しい食材や水分を逃がさない蒸しもの、スープなどの調理法で水分を補給しましょう。
<生活習慣の改善のアドバイス>
陰液は夜に作られると言われていますので夜更かしタイプの人は早めに休むようにしましょう。
<陰虚を改善する食べ物>
トマト、梨、メロンなど自然な甘味と酸味が合わさり水分の多いもの。山芋、オクラ、白木耳、ジュンサイなどのネバネバ、トロトロしたもの。ホタテ、牡蠣、スッポンなど平性・涼性のもの。